FRPと慣用材料との相違点


■補強繊維とマトリクス樹脂からなる不均質材である。
 界面が存在し、接着力・応力伝達・クラック伝播、応力発生などの現象を考慮する必要がある。
■マクロ均質材と見なしても異方性である。
 FRPは 『設計→製作する材料』 と定義する。
 複合則、単純には加成則が成り立つ。
■「A」と云う特性を持った材料と「B」と云う特性を持った材料を組み合わせて作られる。
 FRPの特性「F」は F=F(A,B)・・・複合則
■補強繊維の弾性率を「Ef」,補強繊維の堆積含有率を「Vf」とすると、FRPの一方向の弾性率「Ec」は以下の通りである。
 Ec=Ef ・Vf+En(1-Vf)  ・・・加成則
 但し、Emは樹脂の弾性率 Vf+Vm=1 とする。

CFRP機械的特性 設計の基本

基本

■CFRPは複合材。用途に合わせて設計する材料である。
■複合材は不均質材・異方性材と考え、異方性を生かしてメリットが出る。
■特性は複合則(加成則)で考える
(補強繊維とマトリックス樹脂の体積比率、繊維配向角度の体積比率の2点)

※ ベースは100%一方向に繊維を配向したCFRPのデータ
例)

Hybrid= 雑種:2種類以上のFRPを組み合わせて特性を補い合う.

  • 代表的なハイブリッドの組合せ方を右の図に示す.
    事例 : 接着の基礎Ⅲと高強度CFRPCFRPとArFRP/GFRP
  • Intraply(層内) と Interply(層間)、及びSandwich型が多用される。
  • メリットは力学的、機能的改善のほかにコスト低減効果もある。
  • CFRP/ArFRP Hybrid材の衝撃強さとダンピング特性を示す。
サンプル
  • 上下に弾性率の高い表皮板を、中間部に上下のスキン材(表皮板)が一体となって挙動しりように    芯材(コア)を配した構造と定義される。
  • より軽量で剛性の高い構造がやすい。
  • コアー材は比較的空気に近い特性が得やすいため、電波やⅩ線の透過性の向上を図りやすい。
  • 表皮板は各種FRP、金属板、コアー材、コアー材は発砲体やハニカム(アルミ箔、FRP、ノーメックス、クラフト紙等)。
    要求性能に応じた材料を選択することが肝要